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完全データの「トンボ(トリムマーク)」と「塗り足し」って何ですか?

完全データの「トンボ(トリムマーク)」と「塗り足し」って何ですか?

トンボや塗り足しが完全データになぜ必要なのか今回紹介いたします。

「トンボ(トリムマーク)」や「塗り足し」は、失敗しない印刷をするために必要なものです。
「トンボ(トリムマーク)」とは印刷や断裁位置を明確にするためのマークで、印刷の仕上がりサイズを指定する重要なものです。対して「塗り足し」はデザインの端まで確実に色を印刷したいときにプラスして塗り足す範囲のことです。
入稿の際には完全データの入稿をお願いしています。完全データとはデータの修正なしで印刷進行ができる条件を満たしている入稿データのことです。
今回はトンボや塗り足しが完全データになぜ必要なのか紹介いたします。

トンボや塗り足し

トンボや塗り足しを理解する前に3本のガイド線の意味を知ることが必要です。
断裁サイズより1mm内側・断裁位置・断裁サイズより1mm外側の線がデータ作成の際には必要となります。

トンボ(トリムマーク)とは?

トンボ(トリムマーク)とは?

入稿するデータは仕上がりサイズ(実際の印刷物のサイズ)よりも約1mm大きく作成します。
この約1mm大きく示すために使用するL字と十字をトンボ(トリムマーク)と言います。
トンボをつけるのは印刷所では仕上がりサイズより大きい紙に印刷し裁断するので、裁断する際のしるしとなります。
トンボをつくることによって裁断機によるズレを防止することができ、裁断の失敗を防ぐことができます。
仕上がりサイズよりも1mmはみ出した線を、裁ち落としラインとします。

トンボには「内トンボ」と「外トンボ」があります。

  • 内トンボ・・・仕上がり線で断裁位置です。
  • 外トンボ・・・フチまで印刷が必要な塗足しにあたる部分です。

また、トンボの種類にはイラストレーターで利用可能な「日本式トンボ」と「西洋式トンボ」があります。

トンボには「内トンボ」と「外トンボ」があります。

【日本式トンボと西洋式トンボ】

余談ですが、トンボの種類にはイラストレーターで利用可能な「日本式トンボ」と「西洋式トンボ」があります。

  • 日本式トンボ・・・2本線のトンボが日本式トンボで内側の線の位置で裁断されます。
  • 西洋式トンボ・・・トンボが仕上がり位置に接しているのでデザインに入り込みます。

名刺21が提供するデザイン用のテンプレートは日本式トンボでの設定となります。
またトンボをお客様にて編集される際も日本式トンボで設定してください。
日本式トンボの設定方法
イラストレーター→編集→環境設定→一般→日本式トンボを使用から設定変更が可能です。

印刷データ作成で一般的な日本式トンボの設定方法
イラストレーター→編集→環境設定→一般→日本式トンボを使用から設定変更が可能です。

印刷データ作成で一般的な日本式トンボの設定方法1 印刷データ作成で一般的な日本式トンボの設定方法2

塗り足しとは?

塗り足しとは?

塗りたしとは断ち切り(裁ち落とし)のデザインの際に印刷サイズの外側までデザインや色、写真を伸ばす処理のことです。
名刺の前面にベタで色をつけたい、写真をいっぱいレイアウトしたい、フチなし印刷には必ず塗り足しが必要です。
「断裁マージン」とも言われ多少の断裁ズレが発生してしまうので、どこで切れても良いデザインの配置が必要となります。

用紙の地色が出るのを防ぐために塗り足しはを1mm必要としています。
一本の罫線だけでも端まで伸ばすなら塗足しが必要になります。

塗り足しとは?

塗り足しがないと起こる失敗

印刷物は実際の仕上がりより大きな用紙に印刷され大量の枚数が一度に切り落とされますので断裁や紙の伸縮により微妙なズレ(断裁ズレ)が生じることがあります。
仕上がりサイズまでしか色やデザインがない場合白い部分(用紙の色)が出来てしまいます。
紙の橋と印刷の間にほんの少しでも白が出てしまうとやはり目立ってしまいます。
このような印刷の失敗を避けるため原稿データを作成する際には断裁ズレを想定し「塗り足し」をし断裁をしても白が出ないようにします。

塗り足しなし<断裁後>

塗り足しがないと起こる失敗1

塗り足しあり<断裁後>

塗り足しがないと起こる失敗2

トンボと塗足しはセルフチェックが大切!

塗り足しが必要かどうかわからない場合

  • 文字などが重なっているデザイン
  • イラスト、パターン、写真などが複雑に重なったデザイン
  • 写真の上に罫線やイラストがあるデザイン

塗り足しに不足があると意図しない仕上がりになってしまいます。

トンボと塗足しはセルフチェックが大切!

必ず入稿前に塗り足されているか確認をしてください。

断裁ズレの注意点

【均等なデザイン】
デザイン上均等幅にデザインしても、断裁のズレで均等幅に印刷されない可能性があります。
断裁ズレを防ぐことはできませんが幅を太くすることでズレが目立たなくなります。
印刷のズレが気になる方は出来るだけ均等幅のデザインを避けるようにしてください。

均等なデザイン

【文字切れ】
仕上がり位置付近に文字やデザインを入れると、内側に断裁がずれたときに切れてしまうことがございます。
段差ズレの際文字が切れないように必要な情報は仕上りより3mm内側に配置してください。
仕上がり線に近い位置の文字は段差ズレのため文字が切れてしまうことがあります。

文字切れ1 文字切れ2

「塗り足し不備」のメール案内が届いたら!

「塗り足し不備」のメール案内が届いたら!
  • 上下左右に余白の幅が1mm出るように調整しフチ無し印刷ではないよう修正し再度入稿してください。
  • データ不備となりますので塗り足しを行いデータ修正の上、データを再度お送りください。

断裁ラインまでお色があるものは上下左右1mmずつ(93mm×57mmまで)塗り足しを伸ばした状態にご修正頂きますようお願い致します。

まとめ

塗り足しの不備で仕上がりが残念なことにならないよう、塗り足しが必要なデザインは必ず塗り足しを入れるようにしましょう。
データ入稿の前に忘れずにチェックしてください。

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